鎌取駅で人身事故
「お母さん、人身事故で電車が動かないの。どうしたらいい?」と娘のケータイから電話がかかった。25日の土曜日の朝のことだ。後で聞いたら、鎌取駅で起きた事故だった。鋭い警笛とものすごいブレーキ音で電車が中途半端な位置に止まった。「飛び込んだ」といいながら階段を降りてきた人もいたという。電車の途中の車両の下に向かって、人々が声をかけていたので、そこに人がいたらしい。娘はちょうど担架で運び出されるところを目撃したという。「手が動いていたから、生きてたみたい」。「よかったね。なんとか生きててほしいね」とその夜会話していたが、日曜日の新聞で亡くなったという記事が出ていた。中央区に住む35才の女性の派遣会社員だった。
2年くらい前に東京に久しぶりに働きに行くようになって、地下鉄のホームと電車の間にドアがついている駅がやたらにあってびっくりした。友人に聞いたら、「ある週なんか3回くらい人身事故で電車が止まることがあった。だから、こうした処置は仕方ない」と言っていた。息苦しい時代になったと思ったが、郊外にも及んできたのだろうか。派遣会社員というところにまた、時代の影を感じてしまう。「死にたい」とか簡単に口にする娘も「え、うそ。まじむり。こわ。むり」との反応だった。
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